「あー、暇だわ……」 「……」 「どこかにガルドでも落ちてないかしら」 「……」 「あーあ、退屈〜」 「……」 「どこかのぼっちゃんのおもしろい一発芸でも見たいな〜」 「……」 「ハイッ!それではどうぞ!3、2、1、キュー!」 「……おい」 「なーに」 「少しは静かにできないのか」 「うーんそうねえ〜。できないかな……」 「おまえな……」 「なんかこう、刺激がほしいのよねー。長い船旅、他にすることもないし」 「……」 「ほらリオン、なんか話して。暴露話とか」 「………………実は」 「おっ。なになに?」 「ぼくとおまえは姉弟だ」 「またまたぁ〜」 「本当だぞ」 「……ええー?」 「お前は赤子の頃、アトワイトと一緒にどこかに預けられただろう」 「……」 「母はその後ぼくを産んで死んだ」 「…………マジ?」 「……」 「……」 「……うそだ」 「っはあああ!?え、なに?なんのつもり?うそ?ちょっとなめてんの」 「だまされる方が悪い。というか、信じるなよこんな話を……」 「まー、そうだけど。あーでも、ちょっとびっくりしたあ。うん、まあ、暇つぶしにはなったかな。あんたにしちゃ上出来よ。ありがとねー」 「……」 ――ぼっちゃん、―― 「……フン」 おしまい |
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